在宅療養を始めるとき、多くの方が最初に直面するのが「訪問看護ステーション、どこを選べばいいの?」という悩みです。
医療処置やリハビリが必要な大切なご家族を、自宅で支えるうえで、訪問看護の質は非常に重要です。

今回は、初めて訪問看護を利用される方向けに「ステーション選びで失敗しない5つの視点」を、現場の目線から解説します。

視点1対応エリアと緊急対応の有無を確認する

まず確認したいのは、自宅がサービス対応エリアに入っているかどうかです。
特に市区町村の境界近くの場合、対応していない可能性もあるため、事前に確認した方が良いです。

また、緊急対応(24時間オンコール対応)の有無も重要です。24時間オンコール対応は、ステーションによって3つ程の対応の違いがあります。ご病状や将来予測を考慮して、どのパターンを選択するかはきちんと検討すべき事項です。

パターンA: 電話対応だけで対応訪問は行いません。病院に直接連絡するか、受診してもらいます。

パターンB: 電話対応を行い、必要があれば訪問対応を行います。

パターンC: 全ての電話に訪問対応を行います。

メティスの緊急対応は、パターンBになります。電話対応の結果、状況を直接確認して看護診断した方が良いと判断した場合や医療ケアが必要と判断した場合は訪問させて頂きます。小児など急激な悪化が想定される場合は、訪問スタッフの到着を待たずに病院へ直接受診していただく場合もあります。

視点2.必要なサービスを提供できるステーションなのか?を確認する

この視点は、5つの視点の中でも特に重要です。訪問看護ステーションは、在籍している専門職スタッフの経験や能力の違いにより、訪問看護ステーションの特徴が異なります。その理由は、専門職スタッフの経験や能力がサービスに反映されるため、全く違う事業に見える程、多様性が出てしまうからです。

訪問看護ステーションの特徴を知り、ご利用者様の状態や状況に合わせて柔軟に必要なサービスを提供できるかをきちんと検討して欲しいと思います。そのためには、ホームページで確認するか、お問い合わせした方が良いと思います。

メティスの機能は、ホームページで是非ご確認ください。気になることや分からないことは、是非お問い合わせください。

視点3.医療機関やケアマネジャーとの連携体制を確認する

訪問看護は、単体で機能するサービスではありません。主治医やケアマネジャー、訪問介護など、他職種との連携が不可欠です。連携がスムーズであれば、情報共有や判断が迅速に行われ、ご利用者様への対応がスムーズに行うことができ、安心や安全が守られます。情報の適切な共有は、ご利用者様やご家族だけでなく、連携先の関係者すべての方に対する安全・安心・満足度向上に大きく貢献すると思います。

メティスの連携体制と情報共有は、定期的な報連相をタイムリーに行うことを心掛けています。方法は、電話・FAX・ICTへの参加・報告書などがあります。

視点4.ご利用者様やご家族への丁寧な説明ができるか確認する

「契約時に説明がなかった」「不安なときに相談できなかった」という声は、少なくありません。丁寧な説明ができ、ご利用者様やご家族の不安が解消できることはとても重要です。丁寧な説明は、訪問看護の“家族の支援”でも大切な役割です。ご家族も安心して任せられる体制が整っているか、注目して欲しいです。

良い説明には 構造化 + 相手理解 + 表現力 が不可欠です。一方的に話すのではなく 「相手に伝わる」ことを目的にする姿勢が最も重要だと思っています。メティスでは、医療ケアの透明性と信頼関係の構築や、ご利用者の自己決定権の尊重のために、日々の丁寧な説明と合意形成を心掛けています。

視点5.ご利用者様の声や口コミを確認する

口コミ等は実際にサービスを利用した方の経験に基づくため、外部からでは分かりずらい、リアルな「利用してみてどうだったか」などの情報が分かります。また、ケアマネやソーシャルワーカー、主治医からの紹介・評価も参考にしても良いと思います。

ご利用者様やご家族が、安全に安心して在宅生活を送れることを願っています。

この記事を書いた人

メティス訪問看護ステーション

私たちは病気や障害があっても人生を 「より良く生ききる」 ことをあきらめなくても良い社会の実現に挑戦しています。
私たちは希望する生活や人生をより良く生ききるサポートをします。
そのために私たちは「知力を尽くして、生きるを支える」 をモットーに、 利用者様の人生に寄り添う「人間性」と利用者様の病態や障がいに向き合う「専門性」を兼ね備えた専門職業人で在れるように、内省や自己研鑽に励み エキスパートを目指します。